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初夏のジャム屋日記

 島は例年6月中下旬ごろから梅雨入りしていますが、今年は梅雨入りも梅雨明けも6月で完了。

「初夏」があっという間に島を走り去っていったような年になりました。

梅雨時期は一般の方々にとってみるとじめじめと雨の日が続くので嫌いな方も多いかと思いますが、農業を営む者としては夏を乗り越えるためになくてはならない恵みの季節、雨天も愛おしく感じられてきます。

さらに、梅雨時季に現れる貴重な晴れ間が、これまた愛おしい。真夏のじりじりした暑さはなく、涼しい浜風が流れ、それなのに真夏の日差しで彩度の高い景色が輝いている。

自分の都合で好き嫌いを言う、人間とは身勝手なものですね(笑)。

左下の写真は、前日まで降り続いた雨が朝霧となって海面を漂っている風景。

そして右下の写真は貴重な梅雨の晴れ間。

ヤシの木の向こうに今季最初の小さな入道雲が産声をあげていました。

島に本格的な夏が訪れようとしています。

さてそんな、島の雨の季節を彩るのがプラム系の果実たち。

工房には次から次へとプラム系果実が届きます。

「あんず」に始まり「青梅」、「完熟梅」、そして「はらんきょ(島の方言でスモモのこと)」へと、季節は移り変わっていきます。

3月~4月頃に咲いた花々がもうこんな立派な果実たちに変身していることに、自然の神秘を感じます。

下の写真は左から「あんず」「青梅」そして「完熟梅」の煮込み風景。梅は完熟するほど酸味が増すため、完熟梅ジャムのほうが酸っぱくなります。

完熟した梅の香りはまるでトロピカルフルーツを連想するような優美な芳香が漂うのですが、その味とのギャップがまたお勧めだったりします(笑)。






 さらに、左下の写真はジャム工房前に植栽している「はらんきょ」の樹。

スモモは、ちょっとした風で果実が落下したり雨で収穫を1日待っている間に鳥に食べられたり、、、などなど、なかなか収穫のタイミングが難しい果実なのです。

特に今年は「はらんきょ」の結実自体が少ないため、貴重なジャムになりそうです。

プラム系果実のジャムたちは彩もいろいろ。

ついつい何種類かを並べて置いておきたくなるかわいさでしょ。



一方、島の主産業である柑橘類はいよいよラストの季節。

今シーズン最後を彩る柑橘は、「南津海(なつみ)」と「ミスキョウコ」。

季節便にもプレゼントの品として同封させていただいた「南津海」はこの島生まれの初夏が旬の珍しいみかん。

一方、ミスキョウコもこの島で生まれたマーマレード専用品種。

10数年前には原木1本しかなかった、貴重な果実です。是非ご賞味ください。










 最後に4点ご報告です。

①ブルーベリー摘み取り園、OPENしました!今年はブルーベリーが熟すのも早く、7月3日から始まりました!

②夏カフェメニュー「ブルーベリーとジャムのソフト」「贅沢フルーツ&ジャム氷」がいよいよ登場!

③テラス席の天幕・タープテント席、設営しました!夏休みシーズンは是非周防大島にご来島くださいませ!

さて、ご報告の最後④は、、、なんと、とあるご縁から周防大島の柑橘の祖、藤井彦右衛門さんの邸跡地、そしてその隣にある、藤井彦右衛門さんの屋敷を一部移築して建てた、築99年(大正12年築)の古民家を管理させていただくご縁をいただきました。

藤井彦右衛門さんが周防大島を柑橘の島にしたご縁が私たちジャム屋がこの島に存在することにも繋がっていると思うと、、、

古民家の基礎部分がかなり傷んでいたので、取り壊しも考えましたが、なんとか利活用出来ないかと考えています。

という事で、床を剥がし、天井を抜き、保存改築のための大診断を実施しています。

はてさて、どうなるかは、乞うご期待!

7月のジャムは、、、ついに来ました、大人気の桃とブルーべーの季節!!

7月の新作発表は7月24日20時から!どうぞ楽しみにしていてください。

園主松嶋


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